続・台風騒動。

2時過ぎまでチャットして、5時半起床。
県全域に大雨洪水波浪警報が出ている。
よっしゃ休校じゃ！！
こんなふうに、確実に休校だという場合はそのまま自宅で待機し、8時に回ってくる学校からの連絡網の内容をうけて、生徒に休校の連絡をすることになっている。
その後、教員は出勤する決まりなのだが（休校とは生徒の無事を考えての措置。教員は関係ございません）、そんな建前を守る気はさらさらない。
無事8時の連絡網も回ってきたことだし、さあ寝直すぞ、とベッドに入ろうとした時、はたと思いあたることがあった。

今日って、某大手塾主催の学園説明会じゃなかったっけ…？

暴風雨をおしてまで説明会にやってくる受験生の親が居るとはとても思えないのだが、万が一ということもある。
そこで私は、ボスN先生の携帯に電話をかけた。

　　私「あのー、今日の説明会ってどうなるんですか…？」
N先生「知らねえよそんなこと。来たらやるんだよ」
　　私「え」
N先生「朝倉、お前今どこに居るんだ」
　　私「自宅ですけど」
N先生「まだ自宅に居るのか？！」

どうやらボスは煙草部屋で電話を受けているらしく、電話の向こうが大騒ぎになっている。

「朝倉はまだ家でうだうだしてるらしいぞ」
「ふざけんな！走ってこいてめえ！！」

　　私「え…皆さん出勤してるんですか…？」
N先生「馬鹿野郎、基本的に教員は出勤なんだよ。
　　　　入試広報が説明会に居なくてどうすんだ。
　　　　今すぐ来い、今すぐ」

ちくしょーみんな裏切ったなー！
昨日みんな口を揃えて「来ない」って言ったくせにー！！

青くなって家を飛び出し、9時15分に学校到着。
ボスからどやされるのを覚悟しつつ、おそるおそる教員室のドアを開けた。

「おはようございまーす…あれ？」

だーれも居ない。
クエスチョンマークをいっぱい飛ばしながら、奥の煙草部屋のほうに向かうと、なにやら話し声が聞こえる。
そして私がドアを開けると、中に居た5人の教員が一斉にこちらを向き、途端にゲラゲラと笑い始めた。

Y先生「ホントに来やがったよこいつー！！」
S先生「はいご苦労さんでしたー。黒板見て」
　　私「…え？」

言われたとおりに連絡用黒板に目をやる。
黄色い文字ででかでかと書かれていたそれは


「本日の退勤時間は9時半です」


とっさに言葉が出ず、呆然と立ち竦む私を見て、5人はさらに大爆笑。

I先生「朝倉さん、なにしに来たの」
T先生「みんな殆ど休んでるよ」
　　私「…でも、今日は説明会があるから来いって」
H先生「ああ、昨日N先生に塾の人から連絡があってね。
　　　　保護者は来ないけど塾の人は行くって。
　　　　今、N先生がその人の応対してるよ」
　　私「じゃあ私は何をすれば…」
Y先生「とりあえずタバコ2本吸って帰れば？」



ちくしょー思いっきり騙されたーーーー！！