ブリキのバラ。

2001年9月26日
ときめきと嬉しさと感動と。
あとはもう自分でも判らない感情の波。
こんなふうに泣いたのは、初めてだった。


「またコントやりたいねー」

先々週のANN−Sで、健ちゃんが呟いた。
TVでの活動を中心とする芸人の宿命なのかもしれないが、芸人のアイデンティティたる「コント」をそんなふうに語るしかない今の彼らを思うと、私は胸が苦しくなる。


泰造さんが方向性を決め、健ちゃんがネタを作り、潤ちゃんがテンポよく仕切る。
そして描かれるのは、突拍子もない世界観と、可愛くて前向きで底抜けに明るいキャラクター、そして微かに薫るエロス。
これが「ネプチューンのコント」だ。
しかし、万人受けを狙う「犬」に於いて、「ネプチューンのコント」を演じることは決して許されず、その機会は今や年に一度の単独ライブに限られる。


ネプチューンのコントを誰よりも渇望しているのは、他でもないネプチューン自身である筈なのに。

しかし今日のゴーで、彼らは素敵な裏切りを見せてくれた。
2年間素人いじりに徹していたバラエティ番組の中で、彼らは堂々と「ネプチューンのコント」を演じきったのだ。
ネタは今年の単独ライブで観た「窓際族」をTV用に練り直したものだったが、そんなことはどうでもいい。
彼らが望む仕事のありかたが、ひとつの企画として成立したのだ。
閉塞的状況におとなしく収まり続ける彼らじゃなかったんだ、と思った途端に、ぼろぼろと涙が止まらなくなった。


ゴマ塩頭のヅラにミニワンピース、ライオンキング、なで肩の中世貴族という間抜けな格好で、子供のようにはしゃいでいたかと思えば、「バラ貴族」としてのきちんと揃った少年隊ばりの歌とダンスで、私たちを魅了する。


どうしようもなく馬鹿なのに、途方もなくカッコ良い。


惚れ直したっ。



【用語解説】
 バラ貴族=ネプが演じるサラリーマンアイドル。
        嘘みたいだけど秋元康プロデュース。
      
ブリキのバラ=バラ貴族のデビュー曲。
         「仮面舞踏会」そのまんまのノリ。
         ダンスは少年隊の振付師が指導。

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