23時〜4時、爆睡。
バルーンを入れた後は生理痛みたいな感覚があると聞いたことがあるが、がーがー眠れちゃったし、起きた後も
「…言われてみれば下っ腹が超うっすら重い…のかな…気のせいかな…」
くらいの違和感。
とりあえず目が覚めちゃったので、少しでも腹を張らせて子宮口を開かせるため、朝5時からベッドに腰掛けてダンナが焼いてきてくれたDVD鑑賞。
「スペック」面白いなあ。遊び心があるし、食べ物が美味しそう。
腹へったなー。


7時、陣痛室に移動。前と同じベッド。
分娩衣に着替え、NST装着。
あんまり張らないし、バルーンが抜ける気配もない。

い、いや!!今日から25日まで大潮だから!!
自然が私に力を与えてくれるに違いないわ!!


7時半、処置室で担当医の診察。
子宮口4.5cm、中はかなり柔らかくなってきたそうな。
で、ミニメトロを抜いて代わりに一回り大きいメトロを入れた。
これでさらに子宮口を広げ、お産の進行を促すのだ。
着脱は昨日同様なんということもなかったが、処置が終わって立ち上がったら下っ腹がだる重く、ややしんどめの生理痛そのものといった感じになっていた。


陣痛室に戻り、コードレスのNSTを装着。
このままうろちょろしていいと言われ、じゃあラウンジあたりまで、と思ったものの
「…ちょっと待って、今ちょっとおなか痛い」
と立ち止まりたくなるような痛みの波が3分おきくらいにやって来るようになり、お散歩気分で徘徊する気力も失せてしまった。
ベッドの上でダンナと電話。
超元気。風邪じゃなかったってさ。

「いやーわくわくして眠れなかったよー」

…心配して損した。


8時15分、回診。
担当医が「どう?」と覗きに来る。
「わりと痛くなってきました」
と答えると、
「ま、結構大きめの風船を入れたからねえ。9時から促進剤の点滴を入れていきますので」
だってさ。
いよいよだ!!


9時前にお通じあり。
昨夕もあったと報告したら、浣腸は無しでいけることになった。
そしてさっき入れたばかりのバルーンが抜けた感じがして、ベッドに戻って助産師さんを呼ぼうと思ったら、別の看護師さんが

「避難訓練でーす♪震度7の地震が来て、患者さんの確認に回ってまーす♪避難手順のご説明をさせてくださーい」

大事なことだとは思うが、今ちょっとそれどころでは…。

「バルーンが抜けたみたいで余裕ないです」
と追い返してしまった。すまん。


でバルーンはというと、その形状から二段階で抜けていくらしいのだが、手前半分が抜けていた模様。
「さっき入れたばっかりなのに早いですね」
と驚かれつつ、また押し込まれる。
一気にすぽーんと抜けるところまで子宮口が開かないと意味がないってことね。

で、いよいよ促進剤点滴スタート。
一時間に6mlずつ増やしていくんだってさ。


そんで10時の時点でもう結構痛い。
「こんなもんじゃないですよ」
ってニコニコしながら容赦なく促進剤の点滴量をあげていく助産師さん。
モニターを見ると約5分間隔で痛みが来ている。
私の知ってる生理痛最大レベルはとっくに越えてる。そういや呼吸法とか全然勉強しなかったな。
ヒッヒッフーとか何それどうやんのって感じなので、とりあえず細く長く息を吐いて力を抜くようにし、痛みを逃す。

このあたりでダンナが来る。
痛くない間は命名会議。
でもかなりしんどい。


10時半、担当医の内診。
子宮口4cm開大。あれ?縮んだ??
でも結構痛みがついてきたので、試しに3ccだけ麻酔を入れてみる。
「どう?」と言われてもよくわからん。痛いよ。
でも「こんなもんじゃなかろう」と思ってるから、まだまだ我慢。


で、ここで麻酔ルートがちとずれかかっていたため、またセットし直すことになる。
ベッドサイドに若手医師がやってきて、処置を始めようとしたその瞬間。

ばちん、と音がして、生暖かい水が一気に流れでた。

「先生!破水したー!」
と叫んだ瞬間、赤んぼが一気に腹の中を滑り降りるのを感じた。
同時に今までの痛みががつんと100倍くらいに振り切れる。


そこからは記憶がほとんどない。

後でダンナに聞いたら、「子宮口9cm」って助産師さんが叫んでて、モニターの痛みを示す数値が一気に40→150にあがり、代わりに赤んぼの心音ががつんと急降下してしまったそうな。

ダンナはその場で待機、私は意識がふっとんだまま分娩室に運び込まれてゆき、それから5分もしないうちに赤んぼの泣き声が聞こえてきたんだと。


でも分娩室の中では大騒ぎだったのよ。
一瞬我に返った時、なんかスタッフが30人くらい走り回ってたんだよ…。
寝たきり切迫妊婦を舐めてちゃいかんかったね、と後でスタッフが冗談交じりに言ってたけど、まさにそんな感じ。
一気に赤んぼが降りてきて、私の産道や会陰は伸びる間もなく裂けまくりの大出血。
私は促されて二度ほどいきんだようだが途中貧血で失神、赤んぼの心音は下がりまくり、最終的には誰かに腹をすげー勢いで押されて赤んぼが産まれてきたらしい。
びゃーびゃーいう泣き声で私は意識を取り戻したが、ちらりと顔を見ただけで慌ただしくNICUへ連れていかれてしまった。
赤んぼの顔を見に一瞬だけ分娩室に入ってきたダンナも、なにやら小児科医に呼ばれていき、私は「何が起こったんですか」と周りに尋ねるが、みんなバタバタ走り回っていて相手にしてくれない。


そこからがさらなる地獄だった。
聞いても詳しくは教えてくれないくらいの派手な裂け方をしたお股の縫合が、半端なく痛かったのだ。
小児科医との話を終え、外で待機中のダンナは
「とっくに産まれてるのに、なんでこんな30分近くも柳子は痛い痛いと絶叫し続けてるのだろう」
と不思議だったらしい。

ぶっちゃけるよ。
お尻まで裂けたんだよ。
中の肉もズタズタなんだよ。
おかげで座れないんだよ。


呑気なのは担当医。

「麻酔も促進剤も、ちょびっと使いかけただけで全然意味がなかったね〜。はっはっは」


笑いごとじゃねえ。
死ぬかと思う暇もない展開で怖かったぞあたしゃ。



その後も結構辛い展開が待っていた。
38度まで熱が上がり、それでもベッドから起こされて歩け歩け大会を促され、結局立ち上がった瞬間看護師さんの手を握ったまま真っ白になってぶっ倒れるのを3回繰り返す。

無理矢理行かされたトイレでは痛すぎて再び貧血を起こすし、下着を下げることも自力で排尿することもできず、結局導尿。


正直言って、お産を舐めてました、わし。
あと円座クッションの重要性も。



そんな感じで産んできました。

10月22日12時14分、2559g。
林家こん平師匠によく似た、かなり剛毛の女の子です。



でも、やっぱり私の炎症反応の影響を受けていて、その治療のために最低2週間はNICUに入院。
保育器の中で点滴を受けながら、一生懸命頑張って生きてます。
母乳を与えるどころか、私もダンナも娘にまだ一度だって触れてません。
でも娘は手足をぶんぶん振り回し、びゃーびゃー泣きまくりで元気です。

かーちゃんは一足先に退院です。
娘のご帰還を待つ二週間でかなりの体力回復がはかれます。
親孝行な娘だ。
とーちゃんと二人、楽しみに待ってるよ。

コメント

ゆう
2010年10月23日1:50

>朝倉さん

(シンプルで申し訳ないが)

おめでとうございます!

limei
2010年10月23日1:54

おめでとうございます!!!!
すごく痛そうですが、スムーズに回復することを祈ってます。
すごく長かったですよね。 本当にお疲れ様でした

たまごん
2010年10月23日2:04

う〜わ〜!!おめでとうございます(≧∇≦)&お疲れ様でした(>_

たまごん
2010年10月23日2:04

う〜わ〜!!おめでとうございます(≧∇≦)&お疲れ様でした(>_

nophoto
みかりん(・ω・)
2010年10月23日2:18

おめでとう(゚ω゚)
しばらく痛いだろうが頑張ってくれい(*_*

O型・乙女座・ねずみ年
2010年10月23日2:32

うわ~っ!!!
おめでとうございます☆
そして、、、本当本当にお疲れ様でした_(._.)_
暫し体力回復に充てて、これからに備えてください◎

お目出度い☆

えすこ
2010年10月23日4:38

お疲れ様でした、そしておめでとう。本当に大変だったね…。
まずは体を休めて、久々の自宅でゆっくりのんびりして下さいね。

みかりん
2010年10月23日8:59

おめでとうございます♪大変なお産でしたね。良く頑張りました。
かなり体にダメージ受けてるみたいで心配ですが、授乳で起こされたりしないからゆっくり休めますね!退院してからは体力使うので、いまのうちにゆっくり休んでくださいね。

LR
2010年10月23日10:48

おめでとうございます。
身体をゆっくり休めてくださいね。

これからは育児日記になるのでしょうか…

万里
2010年10月23日13:31

おめでとうございます!
今は体を休めて、3人での暮らしに備えて下さい。

由比
2010年10月23日18:26

おめでとうございます!
ちょっと涙が出そうになりながら読みました。
痛そうですが、がんばってください☆

ねこ
2010年10月23日22:06

おめでとうございます。
素晴らしく痛そうですが…それなのにまた頑張れとは言いにくいですが
2週間のうちに回復して頑張ってください(笑)

nophoto
みかりん(・ω・)
2010年10月23日22:54

めでたい日になんだが、ヒガシが入籍したとー(・ω・)

こころ
2010年10月24日0:43

無事出産お疲れ様でした。
お嬢さまのご誕生おめでとうございます。
私も、少し似た経験をしましたが、20年以上たってもあの時のことは忘れませんが、痛みは忘れたみたいです。
きっと、子供の笑顔があるからでしょうね。
ゆっくり休んでください。


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