入院して以来の私の苦労といったら、点滴を入れた血管が1日と持たず、薬が皮下に洩れ出して腕がパンパンになること、そして次に刺し換える血管を見つけるのが難儀なことくらいで済んでいた。

しかし新たな悩みがわいてきた。
これもまた点滴トラブルなのだが、二日続けて薬を流している腕に蕁麻疹が出てしまったのだ。
昨日は左腕、そして今朝は刺し換えたばかりの右腕の針が入っている血管に沿って、肘までぶわーっと真っ赤に腫れ上がり、痛痒くてたまらん。

でも冷やしてるとある程度は落ち着いてくるし、先生や看護師さんに直接訴えても「とりあえず様子を見て」と全く構ってくれないところを見ると、たぶん「妊娠性の蕁麻疹」ってことで片付く話なんだろうな。

大したことないってのは理解できるけど、「張りと出血と破水以外はあんまり興味ないです」って露骨すぎる姿勢が無性に寂しいです(笑)

今週も前週比マイナス200g。
あまりにも完璧な体重管理っぷりである。
でも、これは栄養価の計算しつくされた病院食を適度に食べ、妊婦の必需品マグラックスにより毎日お通じがあるからこその結果である。
私自身が何かやってるわけではないってところがミソなのよね。
でもとりあえず自分を褒めとく。今週もよく頑張った私(笑)。


で、ダンナの差し入れを楽しみに待っていたのに、ヤツときたらなんと二日酔いでダウンときたもんだ。
昨日お見舞いに来てくれた義父母を自宅に連れ帰り泊めたはいいが、どうやら夜の宴会でのビールが過ぎた模様。
ダンナが朝からトイレとお友達になっている間、義父母は家中掃除機をかけ、洗濯機を回し、風呂を磨きあげ、食事を作り、庭の草むしりまでしてくれたらしい。
ああもう何から何まですんません。
っていうかダンナのばかっ。


そんなわけで、午後の無聊を先週半分残しておいた焼き菓子でごまかす私でございましたとさ。

午後、中高時代の友人のめりりんとtaGが面会に来てくれた。
久しぶりにゆっくり喋れて楽しかったし、二人が纏う外界の空気のおかげで、すごくいい気分転換ができた。
二人とも、超遠路はるばるありがとねー。

一時間半くらい喋って別れたのだが、数分後にtaGからメールが届いた。
なんと病院の正面玄関前で中高時代の校長＆教頭に遭遇したそうな。
高齢で既に職を退き、ここから程近くの某山奥の修道院に隠居済みらしいので、ここに通院していても全然おかしくはないんだけど…
それにしたって凄いエンカウント率。
そしてあの二人が未だにつるんでるという実態にも驚いたよ。
懐かしいのう。

2週間に1度の超音波検査。
4日前に診察してもらったばかりだけど、それは私の状態を診てもらうのがメイン。
今日の検査対象は赤んぼだから、ただ腹を出して寝てればいいだけなのですごく気が楽。

前回の超無愛想技師だったら嫌だなーと思ってたんだけど、来てくれたのは別の人だった。
それで安心して「それ頭ですか」「そのカラーで表示されてるの何ですか」ってガンガン質問してたら、途中から明らかに鬱陶しがられてて(でも質問に答えてはくれた)、終わった途端に「結果は先生から聞いてくださいね」って言われちゃったよ。
画面に映ってるものが何なのか知りたかっただけなんです…すんません。


夕方、「今日のbaby」というカードが届いた。
赤んぼが頭を下にした姿勢で子宮に収まってるイラストと、「28w2dあなたの赤ちゃんは1238g」というメッセージ入り。
4日前が1138gだったから、ちょうど100g重たくなったことになる。
凄い勢いで増えていくなー。頼もしい限りじゃ。

先週比マイナス200gで体重キープ。
そんでもって入院して約2ヶ月経過、28週に突入！

入院当初からこの辺の時期を目標にするよう言われてきたけど、まさか本当にここまで持ちこたえるとはなー。

そんなわけだから、今日くらいは羽目を外してもよかろう、ってことで自分へのご褒美にタダシヤナギのミニパウンド4種とサブレ2枚を買ってきてもらった。
夢にまで見た(マジ。しかも2回も・笑)バターがっつり焼き菓子、本っっっ当に美味しかった！！
明日の採血＆採尿で何か言われるかもしれんが、気にしな〜い。
半分残しといた分は、来週の体重測定後のお楽しみ。

美味しいものっていうのは、人の心を和ませるものだねえ。

突然診察に呼ばれる。
診察と超音波検査が週替わりで行われるんかな。

今日の赤んぼは子宮の横幅をいっぱいに使ってのうつ伏せ体勢。くつろぎまくっとる…。
育ち具合は週数相当で、27w5d現在1138g。でかくなったなー。
私の子宮の状態は外子宮口は閉じてて頸管長は1cmちょっと。先週と全く変わらず。
「次は30w目標だね」ってことで診察終了。


こんなふうに状態が安定してるのはいいんだけど、唯一問題なのは点滴を入れる血管がいよいよ本格的に無くなってきたこと。
ここんとこ毎日差し換えてて、昨日は細い針を使ってトライしたのに両腕合わせて15回刺されてやっと入るところ発見。
時間もかかるしあちこち痛いし、地味にしんどいんだよね…。
形式だけの筈の朝の回診では教授から研修医まで口々に「点滴もたなくなってきてきてるそうですね」と声をかけられ、仲良しの若手医師には
「ついに例の『首から』ってやつを検討する日が近づいてきちゃったかもしれないっすねー」
とおちょくられ(笑)


イヤー！ホントに首だけはイヤーー！！
まだ暫くは差し換え頑張るー！！

午後、面会に来たダンナと口論。
原因は車に付けるベビーシートorチャイルドシートについての見解が全く違っていたこと。


我が家には車がなく、必要時のみおかんから借りている。
赤んぼ退院時も恐らくおかんの車を借りることになると思うのだが、自分ちの車じゃなくても大前提としてチャイルドシートは準備しておくものだと考えていた私に対し、ダンナは
「滅多に使うもんじゃないから必要ないよ。一時間くらい抱いて帰ればいい」
とか言いよった。

法令違反じゃ！誰の車とか乗ってる時間の長短なんぞ関係ないわ！事故る時は事故るもんだ！自分はシートベルトしといて赤んぼだけノーガードでいいんか！と言ったら
「じゃあ俺もシートベルトしないで帰るよ」

バ　カ　か　こ　い　つ　は　。



いやね、今すぐ買って車に付けとく必要なんて全然感じてないのよ。
そもそも早産の可能性が高いわけだから、たぶん赤んぼを病院に残して私が先に退院になるんだろうし、運良く連れて帰れても赤んぼが小さすぎてチャイルドシートに収まらないことも考えられるし(医師の判断次第だそうな)、おまけに退院後は家にひきこもりで車に乗る機会なんて当分無いだろうから、使うと分かった時点で数日間レンタルすればよかろう、くらいに考えてる。
ただ、私もダンナもチャイルドシートなんてろくに見たことも触ったこともないので、レンタルカタログを見てもちんぷんかんぷん。
このまま放置しといたら、産後自分と赤んぼの世話で精一杯のところに「ねーどれ借りればいいのー」なんてカタログ持ってこられるんだろうな…とか想像しただけでうんざりする。
肌着や紙おむつを選ぶのとは違うんだから、暇な今のうちに、家電を買うときみたいにパンフレットを集めたり口コミを調べたり、ある程度お勉強をしておこうと思ったんだよね。


なのに
「事故なんか起こさないよ」
「細かすぎるんだよ柳子は」
「自分ちの車を買ったらでいいじゃん、チャイルドシートって結構高いよ」
みたいな感じなんだもん。
超がっかりだよ。

まだ産まれてないから想像もつかないんだろうが、それにしたって命に対する責任感ってもんがもうちょいあっても良さそうなもんだがなー。
私がベッドから動かずただひたすら一日一日をやりすごしてるのは何のためだと思ってんだろうか。


「細かいとかそういうこと言うな。どうなるかわかんないから不安なんだよ、いろいろ」
と言ったらちょっと泣けてきた。
結構弱ってたのね、私。
ダンナもそこでようやく「やばい」と気付いた様子。
すぐに謝ってきて、病院帰りに赤ホンとトイザらスでパンフレットを集め、ついでに近所のダスキンでいくらで借りられるか調べてくれた。


でも安全管理とか命に関する根本的な考え方が変わったとは思えないので、ぼちぼち様子見だな。

会場の美香りんからのメールで雰囲気だけ楽しんでたりする。


ガンガン買い物して、帰りに生ビールをごきゅごきゅっとやりたいもんだねえ。

昨日から一体何人の看護師さんに
「明日14時半から超音波検査です。ここに機械を持ってきてやりますから」
と言われたことか。
先日の一件以来、スタッフ間ではよっぽど要注意人物扱いされてるんだろうな(笑)

そんな感じで早めに予定が分かっていたので、ダンナにも腹の赤んぼを眺めさせてあげることにした。


しかし今日の超音波技師はダンナが「今映ってるの何ですか？頭？」と尋ねたのに対して「違います」としか答えないような超無愛想女で、申告して貰う有料のエコー写真も何を撮ってるのかわからないようなブレブレ下手くそショットばかり。
「…よくわかんなかった…」
とテンションだだ下がりのダンナ。
もうちょっとまともな対応が出来る技師だったら良かったんだけど…せっかくの機会だったのに、残念だったね。
ま、お堅い大学病院での「検査」だったわけだし、個人病院とかで高いお金を払ってやるイベント的エコーとは性質が違うからねえ…と頭じゃ分かっているものの、ホントに無愛想で感じ悪かったなあの技師。ぶつぶつ。


夜、研修医が赤んぼの体重を書いたカードを持ってきてくれたんだけど、それを見てびっくり。
946gだってよ。
4日前の担当医の診察じゃ750gくらいだったよな…
多少の誤差はあるんだろうけど、ものすごい勢いででかくなってるなー。
シュークリーム効果か？(笑)
この分だと週末には1kg超えそうだなあ。
頼もしい限りじゃ。

日曜恒例体重測定。
夕飯の主食を半分にする作戦が功を奏したのか、はたまたお通じの調子がいいせいか、この１週間で約1kg減。
この1ヶ月で見てみると、前半で900g増加した分を一気に挽回、ついでに100g減らしたかたちになる。
すごいぞ私。


でもそこですかさずダンナにメールしてシュークリームを差し入れてもらうところがダメなんだよな私は(笑)
でもたまにはいいよね！私すごい頑張ってると思うし！！(←自分にとことん甘い)


いやーカスタードクリームって超旨いね。最高だよ。
今週も頑張るわっ。

エコーの件で噛み付いて以来、ちょっと素っ気なかった担当医が突然来室。

「ちょっとゆっくり診察してみようか」

おいおい、珍しいな。暇なのか？(←酷い)


処置室で内診＆経腹エコー。
なんかすっごく丁寧に時間をかけて診てくれてるんですけど…
何かあったんかと心配になって「ど、どうなんでしょう」と聞くと、前回同様「変化無し」だそうな。

内子宮口は全開で、糸でくくったところまで赤んぼが降りてきているが、外子宮口はしっかり閉じている。
今は膣剤や消毒や抗生物質の点滴で炎症反応を抑えてるけど、30週越えると赤んぼの重みも加わって、より破水しやすい状況になるとのこと。

事態が好転することなんて最初から全く期待してないので、悪化していなければ一安心の私。
っつーか入院した時に先生は「26wまで持てばいいねえ」と言っていたけど、それが28wになり、そして今日は30wになっていたのがちと嬉しい。
25w5d現在、赤んぼは順調に育っていて750gちょいだそうな。
ビール大ビンを超えたな！日本酒4合瓶くらいか！！
合併症を考えるとまだまだ安心できる時期じゃないけど、ここまで来ると生存率も8割以上になるから、先生もだいぶ気が楽になったのかな。


診察の最後にくれたエコー写真は、赤んぼの顔を正面からどアップで撮ったものだったが、どう見ても単なる髑髏写真でお世辞にも可愛いとは言えない…。
やっぱりエコーで一番萌えられるのは10wあたりのドラえもん体型の時期だよなー。

午後、部屋を移動させられた。
と言っても3号室から隣りの2号室へ移っただけなんだけどね。
2号室はナースステーションの真ん前で、何かあった時に看護師さんがすっ飛んで来られるように、安静度の高い患者が集められている部屋らしい。
先生は最初からここに私を入れたかったらしいんだけど、空きがなかったんで、安静度の低い人が入る3号室に仮に入れられてたんだってさ。
で、今日空きが出たので即移動。
しかも話が来た5分後には引っ越しが始まってしまったので、3号室のみんなに挨拶する暇もろくになかったよ。

で、新たな住まいの2号室に移って2時間ほど経ったわけだが、全員カーテン閉めっぱなしで静まりかえったまんま。
ここ2週間ほどカーテン全開で「あの研修医、ちっとも点滴うまくなんないよねー」とかなんとか言いあいながらのびのび過ごしてたので、すごく息が詰まるんですけど…。

とりあえずカーテンを半分だけ開けて様子をうかがっている最中。
ず、ずっとこんな調子なのかな。

私は点滴が5日と持ったことがない。
先生曰く
「張り止めはどうしても血管が弱っちゃうんだよね。産科の入院患者さんはみんなそんなのを24時間入れっぱなしだから、他の科の入院患者さんよりも点滴で苦労することが多くなっちゃうの」
だそうだが、ここのところ2日で差し換えるパターンが続いており、使える血管が無くなりつつある。

差し換えの作業は研修医の仕事で、度胸のある人は一息にぷすっとやってくれて、そうすると上手く針が入ることが多いのだが、びくびくしながらやる人は、一旦差した後に皮膚の下でごそごそ針を動かして血管を探るからこちらはしんどい。
「痛いですか」とかこっちの顔色うかがいながら針を動かすのやめれ。
ついでに言うと、毎朝の血圧を点滴が入っていない方の腕で測るのだが、抜いたばかりの針穴があると圧迫されてずきずき痛むのも地味に嫌なものだったりする。

そんなこんなで青タンと穴ぼこだらけになってしまった私の腕。
今朝も起きたら針周辺の血管が腫れていて、漏れているのは明らかだったのだが、
「痛いなー、でも差し換えやだなー、もうちょい我慢できるかなー」
とぐずぐず引き延ばしを図っていたが、持ってこられた抗生物質の点滴が全く入っていかないことであっさりバレて差し換えとなった。

でも、現れたのは研修医ではなく、外来の診察までは任されてないけど、病棟で消毒とか膣剤入れとかの日常的な処置をしてくれている若手の先生。
私の両腕を持ち上げて「あーあーあー」とか言いながらじっくり見回した挙げ句、
「すいません、僕には手の甲の血管にしか入れる自信が無いです」
ときっぱり。
手の甲に針を入れるのってホントに痛いので出来れば避けたいんだけど、こうも潔く言い切られると「まーしょーがねーな」とさっくり腹も据わるもんだ。
右手の甲だからますます動きが制限されて、携帯いじるのもごはんを食べるのも難儀だけど、入る血管が見つかるだけまだマシだ、と朝っぱらから痛いのを我慢した。


そんでね、差し換えの最中の世間話で、先生から超怖い話を聞いちゃったのよ。
手に刺すところが本当に無くなったら、首に刺すんだって！！ぎゃーーー！！

夜の主食を半分残すようにしてみたら、今週は＋200gで抑えられた。
赤んぼの増加分で収まったな。よしよし。


こんなふうに努力が報われるのは嬉しいんだけど、夜中の空腹が凄まじくてね…。
昨夜なんかカルビのっけた丼飯をわしわしかっこんでる夢まで見ちゃったよ(笑)


だーー腹減ったーーー！！

20wで入院して以来、張りも出血もなく破水もせずに、よくもまあここまで来ているもんだ。
もちろん全然安心できる週数じゃなくて、今産んじゃった場合の赤んぼの生存率はせいぜい50％と聞いた。
でも入院当初は救命措置すらしてもらえない時期だったわけで、少しずつではあるけれど確実に、腹の赤んぼがこの世界で生きてゆける可能性が増してきているのが嬉しい。

入院当初、先生が掲げた目標の28wは果てしなく先のことだったけれど、最近は「…ひょっとしたらいけるんじゃね？」なんて思えるようになった。

でも期待し過ぎは禁物。
自分の中での目標設定は今までどおり細かく刻んでいくのだ。
週数が繰り上がる土曜にいつも思う「この1週間を何事もなくやり過ごそう」という気持ちを大切にしつつ、三食昼寝付きのダラ生活を引き続き満喫していこうと思う。



思うんだけどさー。


どうして女って生き物は群れると文句ばっかり言いたがるんだろうか…。

特に食べ物。
あたしゃ普通に美味しいと思って食ってんだから横で「ありえない」「おいしくない」「変な献立」とかごちゃごちゃうるせーよ出されたもんは黙ってありがたく食えよ！！って感じ。

一人一人はいい人達なんだけど、集まると常にこんな調子で話題が愚痴っぽいから欝陶しくてしょうがない。


赤んぼの為には出来るだけ長居しなきゃいけないんだけど、産科の大部屋という女だらけの環境が微妙にこたえる今日この頃。

16時過ぎ、義父母がお見舞いに来てくれた。
気分転換にはなったが、やはり気を遣う。
ダンナが仕事を終えて合流するまで2時間半。
超頑張ったよ、私。


なんかうちに帰って宴会して泊まっていくって話になっていた。
以前なら確実に
「私のいない間に家の中を勝手にうろちょろされたくないー！」
とか思ってただろうけど、当分帰宅できないであろう今、あーもー好きにしてって感じ(笑)
親子水入らずで楽しく過ごすといいよ。

朝の回診時に担当医をつかまえて「一昨日のエコーの一件がどうしても納得できない」と訴えた。
そしたら返ってきたのが「なんのことですか」


聞いてないんかーい！！
やっぱりこの病院、全然連携がとれてねー！！


必死に怒りを抑えつつ、かいつまんで説明したところ、先生は
「僕はベッド脇エコーで指示していたんですが…とにかく確認します」
と言って戻っていってしまった。
まあ朝の忙しい時間だから仕方なかろう、とその場は引っ込んでおいた。

で、昼食時に先生が再登場。
まず「一言で言うと連絡ミス」と言い、私がトイレのみ歩行可、あとはベッド上安静というややイレギュラーな状態であることが周知徹底されていなかったのが原因と説明。
今後はスタッフ間で連絡をよく取り合うよう改善する、と纏めようとしたので、
「連絡ミスという言葉で簡単に片付けてほしくないです。腹圧を禁じられているのに堅いベッドに自力で寝起きさせられて、とても怖い思いをしました。何かあったらどうするんだ、という責め方をするつもりはありませんが、『連絡ミス』で片付けるにはあまりにも怖い一件だと思うんですが」
と食い下がり、エコー技師が来なかったのも単なる連絡ミスなのか、カルテも見ずに患者を検査したり治療したりすることに恐ろしさを感じないのか、と重ねて問うた。

すると先生は「や、ちゃんと見てるんですけどね」と一瞬やや口ごもった後
「まあ…通常ならカルテにベッド脇エコーと注意書きをしたうえで超音波予約してるんですが、今回僕が書き忘れたっていうこともありますし…」
と爆弾発言。


お　前　が　元　凶　じ　ゃ　ね　え　か　。


…で、ぬけぬけと
「今後は何かおかしいと思ったら『先生に確認してください』と言ってくださって結構ですので」
とか続けられたんでますます腹が立った。

下界の空気に目が眩んで「そんなもんか」と簡単に引き下がった私も悪いけど、ちゃんと『前回はベッド脇だった』って言ったよ！！
っつーか確認を求めなかった私のせいなのか？！
今後は常に「ホントにこの検査を受けていいのか」とか疑ってかかれって言うんかい！！


「改善策をたててスタッフ全員に連絡がきちんと行き渡るようにします、申し訳ありませんでした」

と頭をさげたのは看護師さんのみで、先生は微動だにせず。
さすがは大学病院の先生様。スタッフの一員っていう自覚がないらしい。


なんかもー激しく脱力。
「…皆さんが責任をもってしっかり仕事してください…」
って終わりにしちゃったよ。



なんでこんなにもやもやイライラさせられなきゃいけないんだろうか。
私はただ穏やかな気持ちで赤んぼを腹の中に入れておきたいだけなんだけどなあ。


でも次に「すいません連絡ミスでした」なんて言葉が聞こえてきたら、マジで許さねー。

悶々としてあまり眠れないまま朝を迎える。
待ち構えてた回診には担当医不在…今日はお休みだとさ。
文句言うのは明日までお預け。


そういえば一昨日気にしてた体重の一件だが、24w2d現在の胎児は614gでございました。
ついに缶ビールより重くなったか！ビール大瓶越えももうすぐだな！と感無量。
先々週は425gだったから、2週間で約200g増かー。
ってことは、残り700gは私の血肉になったってことね。
ど、どうしよう。やっぱり主食を減らすべきかな。

午後にエコーの予約が入っているとは聞いていた。
でもそれは前回同様部屋に機械が運ばれてきて、ベッド上で受けられるものだと思っていた。
しかし時間になったら車椅子がやってきて「外来の超音波室に行きます」と言われた。
それっておかしいんじゃ、と本当に行くのか聞き返し、前回はベッド脇に機械を入れてもらってエコーをしたことも言ったのだが、
「確かに外来で予約が入ってます。トイレには行けてるんですよね？それなら皆さん車椅子で行かれますよ」
と看護師さんは答えた。
そう言われたら「まあ先生の指示だし」と考えるしかないし、下界の空気に触れられる貴重な機会でもあったので、言われるままに車椅子に乗った。

しかしここは大学病院。
病棟から外来までの道のりは遠く、しかもエレベーターは満員で三回もやり過ごさねばならず、たどり着いた超音波室では狭いベッドに横たわるのも起き上がるのも手助け無し。
重力と腹圧がかかりまくっているのは明らかで、下っ腹が痛いような気がしてヒヤヒヤしっぱなしだったし、長時間座っていたことで疲れ果て、部屋に戻ってから暫く動けなかった。

で、ベッドでよれよれしている間にいろいろ考えたんだけど、やはり外来エコーに連れていかれたのは私の安静度に全く適していないと思うのだ。
子宮の出口まで1cmってところまで赤んぼが降りてきてて危ないってんで安静入院してるんだし、腹圧と重力を可能な限り避けるために、トイレ以外は頭すら持ち上げない暮らしをしてるのに、長時間座ったり腹筋使って寝起きさせられたりするってのは絶対におかしい。
今のところ張りも出血もないからいいけど、近いうちに何かあったら「あの時エコーに行ったせいだ」と思ってしまうだろう。
そういうのって凄くイヤだなあと思ったので、部屋に来た看護師さんをつかまえて「先生が外来エコーを指示したってことがどうしても納得いかないんですけど」と訴えてみた。
そしたら看護師さんも
「朝倉さんの安静度ならベッド脇エコー。外来エコーになんか行けるはずがない」
と首をかしげ、私の考えを先生に伝えてくれると言ってくれた。

そしたら、寝る前に夜間担当のリーダー看護師さんが「今回の経緯の説明と謝罪」に現れた。

本来は
先生が私の電子カルテにエコー予約を入れる
→カルテから超音波技師が病棟出張or外来エコーを決定、病棟に連絡
→看護師が患者に伝達、外来への搬送or部屋へのエコー機器運び入れ
…となるそうな。
しかし今回はまず超音波技師からの連絡がなく、そこで看護師は「エコーは外来？病棟？」と確認をとらねばならないはずなのに、「前回はベッド脇エコーだった」という私の訴えを無視し、私が自力でトイレに行っているということを根拠にして、私を外来搬送したというのだ。

「連絡ミスというか、連携がとれていないというか…先生から厳重注意を受けました」
と看護師さんは小さくなっていたが、なんかますますモニョった。
悪いのは看護師さんだけなのか？
先生が誰かを叱ってどうこうなるもんじゃないだろ。
っつーかみんなカルテ見ろよ！打ち合わせしろよ！って話だよな。
一人の患者の治療に多くの部署やスタッフが関わる大病院だからこそ、カルテとか連絡体系が重要になってくるはずなのに…
日々の慌ただしさに紛れちゃってるんだろな。
それってすごく問題だと思うんだけど。


あー明日の朝の回診で先生に直接訴えないことには気持ちが収まらん。
私と赤んぼに何かあったらどーすんだ、なんて責めるつもりは一切ないけど、取るべき連絡をきちんと取り合わないで良い仕事が出来るわけないだろ、とは言ってやるつもり。

毎週日曜日は体重測定。
助産師さんの「妊娠6ヶ月までは増やしちゃダメ」という言い付けを守り、22wまでほぼ増減なしで頑張ってきたのだが、最後で気が緩んで23wで＋0.3kg、7ヶ月突入の24wでどーんと＋0.6kg。
ここ3日お通じがないことも影響してるんだろうけど、病院食で二週間で約1kg増ペースってのはさすがにやばいよなー。
主食の調整した方がいいのかなー。


…ってなことを考えてたら、明日の午後エコーの予約が入っていると言われた。
先々週と比べて赤んぼがどれだけ成長したか教えてもらえるはずなので、とりあえずその結果で判断することにしよう。
がっつり増えてるのが赤んぼの体重であってくれればいいなー。