6時、目覚めたら室内が慌ただしい。
看護師さんがバタバタ走り回り、しきりに内線でやりとりしている。
どうやらMFICUの誰かが緊急オペになるらしい。
ずっと向こうのベッドの人だから、こちらからは様子が全くうかがえない。
無事だといいんだけど。

そんな中、隣のDQNは誰かと電話で退院の画策を練り続けている。

「だからとっとと腹から出しゃいいんだよ、赤ちゃんにもあたしにもそれがいいんだよ。もう無理、超ストレスたまる。この雰囲気がイヤ。絶対退院する。今日先生に会ったらマジ本気出すわ」

あーもういくらでも本気出すといいよ。早く消えてくれ。


8時15分、朝食。
ごはん、味噌汁、鰆の西京焼き、かぼちゃの煮物、白菜のゆかり和え、ヨーグルト。
今日も美味。


9時、ベッド周りの清掃。
今日もスッキリ。


9時半、またもや研修医のみの回診。
今日も「どうですか」「何ともないです」で終了。


10時、血圧を測りに来た看護師さんに、前から気になっていた骨盤ベルトについて相談。
普通は寝たきりの間は不要で、立ち歩けるようになってからでいいそうな。
お腹が重くなることから来る腰痛を防いでくれるんだって。
産後は病院支給の骨盤ベルトをきちんと締めれば大丈夫とのこと。
最近おかんが「戌の日!腹帯!」ってあまりにもうるさいんで、何か買わせて黙らせようと思ってたんだけど(笑)、この分だと当分それらしいものは要らないかもね。


12時半、昼食。
ごはん、鶏の唐揚げ、野菜の五目煮、ほうれん草のナムル、パイナップル。
ついでにミルフィーユ1個。

食後、担当医が登場。
「明日の朝のモニターと診察で何もなければ、そのまま退院していいよ」とのこと。
やったー!!

そしたら隣のDQNが先生をつかまえて「帰らせろ、ダメなら今すぐ腹から出してくれ」とゴネ始めた。←いよいよ本気出すらしい
対する先生の口調は、まるで子供に言い聞かせるようなもの。

「僕らも好きであなたを入院させてるんじゃありません。あなたは元気でも赤ちゃんの体調が良くないんです。症状がないから判らないかもしれませんが、羊水の量が減ってきてます。赤ちゃんの腎臓機能が落ちてる証拠です。突然胎盤が剥がれたりすることも考えられるんです。そんな危険な状態で弱ってる赤ちゃんを外に出して、いいことがあると思いますか。あなたが安静に過ごすことで、栄養をたくさん赤ちゃんに回して、少しでも大きくなってもらう必要があるんです」

しかし、ここから脱出したい一心のDQNは
「退院したいんです」
「家でおとなしくしてますから」
「どうしてもダメですか」と粘る粘る。
先生が「ダメです。何か起こった時に責任がとれませんから」と答えると、DQNは「別にいいです。とにかくここがイヤなんで」…

すると突然先生の口調が厳しいものになった。

「好き嫌いの問題じゃありません。僕が言ってるのは、あなたへのというよりも赤ちゃんへの責任です。あなたも親としてそういう考え方をしなければならない。少なくともあと7週間、ここでお腹のお子さんとじっくり向き合うべきだ」

DQN、怒られてシュンとなったものの
「外泊とかもダメですか」
ってまだ粘るか(笑)
そしたら先生、
「じゃあ本当のことを教えます。よっぽど運がよければ7週間お腹の中に入れておけると思いますが、今の状態だと、たぶん1週間かそこらで赤ちゃんが出てきちゃうと思います。それくらい危険なんです」

さすがのDQNもこれには言葉を失った模様。
自分から「出したい」って言ってたくせに、いざ「出てきちゃう」と聞くとビビるんかい。

「退院出来ないのが理解できたでしょう?じゃ、そういうことで。不安ならいつでも診察しますからね」
と言い残して先生は戻っていき、その後DQNはとてもおとなしくなった。
反省してるんかな。


16時、シャワー。
明日は自宅でシャワーが浴びられるんだなあ。


17時半、助産師さんが骨盤ベルトについての追加説明に来てくれた。
午前中の相談で私が言った
「早産防止効果のあるトコちゃんベルトに興味があって、通販で買おうと思ったんだけど、付け方が難しいからやめた」
ということが回り回って、トコベルの付け方を指導できる助産師さんをわざわざよこしてくれたらしい。
ウサギさんすげー。そんな細かいことまで申し送りしてるのね。
で、その場で付ける前の体操とか付ける位置等をざっと教わった。
聞いてみて良かったー。
本とかHPだけじゃ絶対理解できなかったわ。
病院の売店でも売っているそうなので、明日帰りにおかんに買ってもらおうっと。


18時、ダンナ現る。
来ないものと思ってたから嬉しかった。

18時15分、夕食。
ごはん、親子煮、長芋の酢の物、青菜のお浸し。
ダンナはコンビニの鮭とじゃこの青菜ごはん。


ダンナが帰ってからはのんびり読書。


しかし平穏な時間は長くはなかったよ…
昼以来ずっとおとなしかった隣のDQN、やっぱり全然判ってなかった。
電話の相手はダンナか友達か知らんが、
「2週間くらいで赤ちゃん出てくるってー。良かったー早く帰れるよー。でもあんま早いと障害が出るって言うじゃん?どーしよーマジ困るんだけどー。いらねーからババアにあげちゃおっかな(笑)」
ってなことを大声で喋る喋る。

…不愉快極まりない。
気分悪いからホントにどっか行ってほしい。


あと十数時間の我慢だ。
そしたらこの途方もないバカと離れられる。
耐えろ私。
6時、爆睡から目覚める。

7時、NST&胎児心音確認。
壁を隔てた向こうの陣痛室から時々凄まじい悲鳴が聞こえてくる。
こ、こえー。
あのくらいの苦しみの時のグラフってどんだけ振り切れてるんだろうか…と考えつつ、自分の真っ平らのグラフを眺める私。


8時、朝食。
ごはん、味噌汁、納豆、ひじきの炒め煮、牛乳。
デザートにミルフィーユ(笑)
そして食事中に何故か研修医のみの回診。


10時、看護師さんが張り止めの内服薬を持ってきてくれて、「先生の許可が出ましたよ♪」と点滴をはずしてくれた。
いやっほう!!もう私を縛るものは何もないぜ!!
寝返り打ち放題だしトイレにもすんなり入れちゃうぜ!!
…あとは便秘さえどうにかなれば本格的に身軽になれるんだがな…。


そしたら11時に看護師さんが「お通じの薬です」と内服薬を持ってきてくれた。
前回の妊娠時にもお世話になったマグラックス。
いい加減効いてくれよー。


昨夜大騒ぎしていた患者が別室に連行された後、なんと病院を脱走し、夜中3時に捕まって連れ戻されていたことが判明。
糖尿の治療でなんやかや制限されること、そしてタバコを禁止されたのが嫌だったらしい。
「タバコとライターは逃走先の友達の家で捨ててきた」と主張するも、荷物やポケットからぽろぽろ出てきて「バレたか☆」みたいな態度だったので、歯ブラシとタオル以外の荷物すべてを看護師さんに没収されていた。
…中2の担任をやっていた頃のことを思い出して、何とも言えない気分になったよ…。


12時、昼食。
ごはん、すまし汁、鰤の照り焼き、大根と牛肉の煮物、青菜ともやしのサラダ。
美味しかった〜。


昼食後、イベント発生。
例の問題妊婦がまたもや脱走を図ったのだ。
でもMFICUを出たらナースステーションなので、3秒で捕獲(笑)

「インシュリンの打ち方も覚える!ごはんもきちんと気をつけて食べる!血圧にも気を配る!タバコも吸わない!だから退院させてよウワアアアアン」

こんな感じの大暴れで手が付けられない。
カーテンの内側から息をひそめて成り行きを伺っていると、担当医だけでなく精神科の先生が召集されてきた。
で、なんと
「周囲に迷惑だし、脱走したり泣き喚いたりするくらい嫌なら無理にいてもらわなくても」
と即日退院許可がおりてしまった。
あーあーあー。そんなにハイリスクなのに見捨てられちゃったよ…大丈夫なのかね。

そしたらつられて隣のDQN妊婦が「私もこんなとこに居たくない!」と騒ぎはじめたからさあ大変。

「もう30週だし、さっさと腹から出しても保育器みたいなのでも育つだろ!あと10週間もこんなところに監禁されてるなんてマジ耐えらんねー!」

どいつもこいつも何なんだ、と思ってたらすぐに担当医がやって来て、「ダメ」「無理」「赤ちゃんが大きくなるまで出せません」ときっぱりバッサリ。
見事な斬り捨て具合でございました(笑)


一応静けさが戻り、昼寝したり数独したり。


17時、1週間ぶりのシャワー。
一皮剥けて戻ってきたら、隣のDQNが看護師さん相手にまたゴネており、先生に無理矢理診察してもらって「どう考えても帰せません、産むまでいてもらいます」と引導を渡された模様。
イラついて何やら物に当たっているようで、ガシャーン!バーン!!と騒々しいことこの上ない。もう諦めろって。


18時、ダンナが来る。
明日から忙しくなるので来られないんだって。ちぇ。
今日も一緒に夕食。
ごはん、カツ煮、キャベツサラダ、かぶと人参のそぼろ煮、キウイ。
ダンナはコンビニの鶏そぼろ弁当。


19時にダンナが帰った後は、久々にDS。
点滴がついている間はタッチペンが使いづらかったのだ。
立体ピクロスの60分制限問題、ここにいる間にいくつ片付けられるかな。


寝る前に腹がシクシクしてきて、もしや張りか!と慌ててNSTで確認してもらう。
…はい、真っ平ら。
腸にゴリゴリ詰まってるからでした。

辛いよう(泣)
5時半に目が覚める。
採尿をすませ、NSTと胎児心音確認。
この時点で既に空腹。プリン食べたい…。


7時、採血。
終わってすぐ冷蔵庫を開ける。プリンうまーい。
昨日は気付かなかったけど、プリンの他にフランセのミルフィーユも入ってたよ。
おやつ天国だわ。毎日一個ずつ食べようっと。


8時半、朝食。
ごはん、味噌汁、お麸と野菜の卵とじ、チンゲン菜と榎のおひたし、牛乳。
超満腹。

朝食の真っ最中に教授回診。
挨拶とか名を名乗れとかお食事中失礼しますとか…ってもういいや。


9時、看護師さんがベッド周りにコロコロをかけて、シーツをびしっと張り直してくれる。スッキリ。


9時15分、清拭。
上着をはだけ、ほかほかの蒸しタオルを両肩に乗せて「ほへー…」と和んでいたら、掃除のおばちゃんにいきなりバーンとカーテンを開けられた。
半裸のままゴミ箱を渡す私と、「はいありがとねー」と何事もなかったように戻っていくおばちゃん。
何が出ていても何を見られても誰もなんとも思わない、こんな産科の雰囲気にだいぶ慣れてきた。


10時、診察。
担当医かと思ったら、例の教授だった!
消毒しながら中の様子をみて「うん、大丈夫ですね」で終了。
胸の名札をちらりと見ると、新潟に新幹線を呼んだ過去の首相と同姓同名だった。


12時、昼食。
ハヤシライス(麦飯)、らっきょう、福神漬け、ツナサラダ、オレンジ。
おかわりが欲しかった…


13時過ぎ、担当医が様子を見にきてくれて
「このまま順調にいくなら、3日後の退院にしましょうかね」
と嬉しいお言葉。わーい!


14時、隣のモジモジ嫁がどこかへ移されていき、代わりにまたもや強烈なのが入ってきた。

「なんでこんなところで寝てなきゃいけないわけ?」
「ここでタバコ吸っちゃダメなの?」
「いつ帰れんの?2週間?ハア?無理だし」
「ここから出たらダメなの?車椅子で付き添いつき?超めんどくさいんだけど」
こんな感じの超DQN。
爆音で音楽聴いててイヤホンの音漏れは酷いは、電話でダンナと大喧嘩し始めるは、もう荒れ荒れ。

まあこっちまでイライラしてもしょうがないので、ミルフィーユを食べて気分を落ち着けてから昼寝した。


17時、ラブレとミネラルウォーターを持っておとんとおかんが来てくれ、入れ替わりに18時にダンナ登場。

18時20分、夕食。
ごはん、けんちん汁、ほうれん草のお浸し、鰆の味噌焼き、豆腐サラダ。
ダンナはコンビニの豚丼。
食欲増加中の私の目の前で、そういうこってりがっつりごはんを食べないでくれー。


ダンナが帰った19時頃から、向かいのベッドの家族が集まって何やら大揉めし始める。
嫁の切迫の原因がカス旦那の無理解によるもので、嫁母が旦那をなじりまくり、旦那はモソモソ言い訳。
でも話の流れから、切迫中の嫁が未だに喫煙中ということが発覚、嫁母さらにぶちギレ。
本来ならば、先生の口から直接旦那に嫁の現状を説明してもらい、父親としての自覚を促すとともに、まともな生活を送るよう説いてもらう筈だったらしいのだが、急遽夫婦への大説教大会に変更。
そしたら嫁がムキー!と逆ギレし始めて、もうなにがなんだか、という状態に…。
見かねて看護師さんがみんなを別室に連行していったのだが、MFICUのドアが閉まった途端にあちこちのベッドから呆れたようなため息が漏れ聞こえてきた(笑)


「いろんな患者がいるもんだなあ」と思った1日。
看護師さん達は相変わらず優しくてにこにこしているけど、今のMFICUの雰囲気は殺伐としていて、あんまり居心地がよろしくない。
早く穏やかな部屋に戻ってほしいものだ。
入院して初めての爆睡。
夜中に一度「点滴交換します、お名前確認させてください」って起こされたけど、それがなければ消灯〜起床ぶっ通しで寝ていた気がする。
身軽になったし、ここの環境に馴染んできたからだろうね。


6時、NST&胎児心音確認。
今日は一発で胎児発見。
グラフは真っ平らだから張ってないことは確かなんだが、起きてから数分おきに下腹部がちくっとするのが気になる。


8時、担当医と研修医の回診。
下腹部ちくちくのことを尋ねてみたら、「続くようならまたNSTつけて様子みましょう」とのこと。
張りじゃないってことだから心配はしてないけど、なんなのかねー。


8時40分、朝食。
ごはん、味噌汁、炒り豆腐、青菜のおひたし、福神漬け、牛乳。
福神漬けがちとしょっぱくて、初めてお残し。
給食のおばちゃん、ごめんよ。


9時20分、清拭。今日からセルフサービス。
でも点滴が付いているせいで1人じゃ上着を脱げなくて、結局看護師さんを呼ぶことになる。


10時、診察。
ちゃちゃっと消毒して終了。


11時、看護師さんに髪を洗ってもらう。
美容院の若造スタッフなんかよりも断然上手い!
気持ちよかった〜。

部屋に戻ってドライヤーを使っていたら、看護師さんに「点滴のところ、腫れてませんか」と指摘される。
そうかなー、あんまり痛くもないけど、と思っていたのだが、有無を言わさずテープをばりっと剥がされて「やっぱり腫れてますよ!!」
あら…針のあたりの皮膚がどす黒くなってる。
どれだけ鈍感なんだ私は(笑)
差し替え嫌だなー、またあちこち刺されるのかなー、とどんよりしていたら、当直の若い先生が現れて「はい入れまーす」とぶすり、一発で決めてくれた。
見事な手技に感動。
この間の研修医達よ、私を踏み台にしてこの先生のようなテクを身につけておくれ。


12時15分、昼食。
ロールパン2個、クリームシチュー、トマトとコーンのサラダ、フルーツポンチ。
美味しかったけど食べ足りない…
デザート無しでパンもう1個追加してほしかったなー。


14時、ダンナと義父母が来てくれて、2時間近く滞在。
エコー写真や手術資料を見せながら今の状況を説明すると、
「こればっかりはなるようにしかならないし、頑張りようもないからねえ」
「リラックスしておとなしく寝てればいいよ」
と最も言われたかったコメントが返ってきた。

…素晴らしい。
そうやって現状をどーんと素直に受け入れてくれるのが一番ありがたいのだ。

よく「赤ちゃんのためにもママが頑張らないと」とか「頑張って元気なベビーを産んでね」みたいな言葉を聞くが、
『じゃあ頑張れば絶対に40週まで胎児が腹の中におさまり続けてくれて、絶対に無事元気に産まれてくるんだな』
と返したくなる。
頑張ってどうこうなるんなら最初から頑張ってるっつーの。
…言いがかりみたいに聞こえるかもしれないけど、これが私の本音。
無責任に努力を煽り、産まれるのを前提にしてお花畑チックなことを言われても困るのだ。
今その瞬間の私と胎児の状況を、とにかく穏やかに受け止めてもらいたいだけなんだが…どうもなかなか理解してもらえないんだよね。

だから、今回は義父母をかなり見直した。
どこかの大フィーバー真っ最中のおとんおかんにも見習ってほしいわ(笑)


18時、夕食。
ごはん、カレイの甘酢あん、白菜と蒲鉾のおかか和え、里芋のそぼろ煮。
くあー。ぬる燗で一杯やりてー。


食後は数独。
持参した本はほぼやりつくしてしまったので、今日ダンナに新しいものを買ってきてもらったのだ。
まずは懸賞付きの問題から潰していく。
妊婦は運がいいと言うからな。


2時間近く数独していたら甘いものが食べたくなった。
義母が持ってきてくれたモロゾフのプリンを…と冷蔵庫に手をかけたところへ、検尿コップを持った看護師さんが登場。

「明日の朝採尿しておいてくださいね。あ、起きてすぐ採血もしますから〜」

…今食べたらやっぱり糖が出ちゃうんだろうな…と泣く泣くプリンを諦める私。
1週間も経たないうちにまた再検査を受けるような阿呆にはなりたくないからな。
採血が終わるまで待ってろよプリン。


寝る前の看護師さんとの協議の結果、腹のちくちくは便秘の影響とほぼ確定。
水曜から籠城中の強敵に立ち向かうべく、今夜はラキソベロン15滴。
頼むぞー。
昨夜消灯前に「ちょっとだけサービスね」と足のポンプを外してくれた看護師さん、30分の約束だったのにいつまで経っても戻ってこない。
こりゃ絶対忘れてるな、とほくそ笑みつつ眠りについたのだが、深夜1時半頃に点滴を換えにきた他の看護師さんが「…あら」と気付いてしまった。チッ。
30分の筈が4時間以上も涼しく軽い思いを味わえたのだから、まあいいとしよう。

6時、NST&胎児心音確認。
今日も朝から胎児がうろちょろ。すんません。

8時、朝食。
ごはん、味噌汁、シラス入り卵焼き、切り干し大根の煮物、きゅうりの酢の物、牛乳。
そういえば私が入院した先で出される牛乳は必ずタカナシ乳業だ。
病院に強い企業なのかな。神奈川県内の病院ではタカナシ一人勝ちみたいな状況とか。
でもたぶん他県じゃ「タカナシ?なにそれ」みたいな感じなんだろうね。
…とどうでもいいことを考えながら完食。

8時40分、担当医と研修医が来て、「張り止め減らして様子みるね」と点滴の量を落としていった。
少しでも張ったら教えてね、と言われたが、実はわたくし「張る」という感覚が未だによくわからないでいる。
っていうかカテーテルの違和感と便秘による膨満感が強烈すぎて、その他の感覚があったとしてもわかんないよ(笑)


9時半、担当医の診察。
経過良好とのことで、室内歩行許可をもらえた!
その場でカテーテルを抜いてもらい(今回はそんなに痛くなかった)、部屋に戻った瞬間ものすごい勢いでストッキングを脱ぎ捨ててやった。
うおおおーー俺は自由だーーーー!!(でもまだ点滴付)

ウキウキしながら部屋の備品をいじって遊んでたら、看護師さんが様子を見にきて
「動けるようになって良かったですね。でも出血するようなことがあればすぐ教えてくださいね」
とにっこり。
おおう。そういや私はまだ「トイレ洗面以外はベッドで安静」の身だったっけ。
やべーやべー。もうすっかり安静解除された気になってたよ。
すぐ調子に乗るからいかんな私は…と反省し、すぐ横になった。

その後もちょいちょい看護師が顔を出して、血圧・体温測定・そして必ず擦り傷チェック。
傷なんて言えないくらいの傷だし、別に何ともないからほっといてくれてもいいのになー。
ま、こっちはうさぎさんチームとお喋りできて癒されるからありがたいんだけど。
で、「今朝から点滴の量を減らしてますけど、その後張りとか感じますか?」と聞かれたので、さっきの疑問をぶつけてみようとしたら、私が口を開く前に看護師さんが
「って言っても普通15週じゃ張りなんか全然判んないですよね〜、アハハ」
とさっくり自己完結。
何だよ判らなくていいんじゃねーか(笑)
逆に今の時期に判るような張りがあったら危険ってことなんだな。

11時、カテーテルを抜いて初めてのトイレ。
去年の夏の改造手術の後、それはもう染みて染みて死ぬ思いだったのが頭をよぎる。
頼むよ神様、と心の中で手を合わせながら力を抜いたら…なんと全然痛くない!!
今回カテーテルを入れてくれた人、たぶん手術中ずっと私の足元にいた若い女性だと思うけど、あんたマジですげえよ!!超テクニシャンだ!!
肩の荷が降りたというか、恐れるものは何もないわ、というか。とにかく最高。

12時15分、昼食。
ごはん、豚の生姜焼き、チンゲン菜とホタテの和え物、ポテトサラダ、ジョア。
おなかいっぱい。


午後から隣のベッドの患者さんが入れ替わったのだが、これがまた強烈なのだ。
蚊の鳴くような声で「ハイ」「よくわかりません」しか言わないモジモジ嫁と、それを遮るようにしてマシンガントークをぶちかます強烈姑、そして居るか居ないかわからないダンナ。
看護師さんはモジモジ嫁から直接症状を聞きたいのに、姑が「全然はっきりしないんですよこの子!私に何も言ってくれないから!」という調子で全部さらっていくんだよ。
先生が「結構張ってるからすぐ静かに寝る必要がある。付き添いの人は帰ってください」と追い返したら、ようやく嫁はリラックスした感じになって、NSTのグラフと自分の体の状態を照らしあわせて「これが張りなんですね」と彼女なりに不安解消のための努力をし始めたようだった。
でも暫くしたら、さっき追い返した姑から電話がかかってきて、カーテン越しの私にまで丸聞こえの声量で説教大会スタート。

「産むのはあんた!しっかりしなさい!本当に私がいないと何もできないんだから!アハハハハハ」←語尾必ず高笑い

30分くらいは続いたかな。
嫁はしゃくり上げながら「ハイ」「ハイ」とひたすら相槌をうっていて、あまりの哀れさに看護師さんを呼ぼうかと思ったくらい。
電話が切れてからも暫く泣き続けていた嫁だったけど、その後「目にあてて冷やしたいので」と看護師さんからアイスノンを貰っていた。
…なんというか、当事者じゃなくても聞いてるだけで体力を削られる感じだ…。

18時、休日出勤していたダンナが病院に来る。
夕食を一緒にとりながら、自力歩行の素晴らしさについて熱く語る。
ごはん、味噌汁、根菜の煮物、鮭フライ、野菜サラダ、グレープフルーツ。完食。

19時にダンナが帰り、再び暇になる。
消灯まで数独。


明日は看護師さんに髪を洗ってもらうんだー。わーい。
昨夜のうさぎさんチームの私担当看護師は優香似の栗田さん(仮)。
消灯から朝まで2時間ごとにやって来て、私の姿勢を変えたり背中にクッションをあてたり、それはもう甲斐甲斐しく面倒をみてくれた。
私が独身男性なら間違いなく好きになってるな。
でも起床時間前の5時半からNSTとか胎児心音確認とかまでやり始めて、周りのベッドで寝てた人はきっと「…うるせえな」と思っていたに違いない。

今日からベッドに起き上がっていいとのこと。
電動ベッドを利用してゆっくり上半身を起こしてみる。
特に痛みもなく、今すぐにでも歩けそうな気分。
でもまだ足にポンプみたいなのがくっついたままだし、尿管カテーテルも入っている。
早く身軽になりたーい。


8時、ワンセグでゲゲゲを観ていたら教授回診とやらで部屋に大勢乱入。
いきなりカーテン開けて「もうすぐ張りも収まりますからね」なんて言ってったおっさん、まずは朝の挨拶からだ。次に誰だよあんた。それから張ってねえよ全く。
昨日も点滴騒ぎの最中にぞろぞろやってきて、覗いただけで何も言わずに出ていったんだよなあ。
教授回診って意味ないよな。
本気で診るつもりがないなら来なくていいよ。

8時半、待望の朝食!!
ごはん、味噌汁、茄子の炒め煮、インゲンとニンジンの胡麻生姜和え、厚揚げの煮物、ヨーグルト。
美味しかった…
しかし朝からこれだけの品数って理想的だけど、自宅じゃ絶対再現不可能だよね。
ちなみに我が家の朝食は不変のメニューでごはん・味噌汁・卵料理・漬物に前夜の残り物。
そして私が寝たきりになってからは毎朝納豆ごはんだ(笑)

お腹いっぱいで横になり、ぼへっとしていたらいつの間にか昼食。
ごはん、白身魚のマヨネーズ焼き、かぼちゃの煮物、青菜と海老の和え物、バナナ。
大変美味しく完食。

で、今度こそ邪魔されずにゲゲゲを、と思ってたのに、途中で「吸い飲みとトレイ持ってきましたー、歯磨きしてくださーい」と看護師さん乱入。
今朝観ていた分と合わせてなんとか話の辻褄は合ったけど、やはりここでは朝ドラは観られない運命なのだろうか…。


暫くしてまた看護師さんがやってきて、着替えの手伝いと清拭をしてくれた。
経過良好とのことで、もう数時間おきにちょいちょい様子をみる必要が無くなり、T字帯と浴衣みたいな術後着から自前の下着とパジャマにチェンジ。
尿管カテーテルが出ていて邪魔だし暑かったので、パジャマのズボンは履かないことにした。
あ、マタニティー用パジャマで着丈が膝くらいまであるやつだから、上だけでも全然おかしくないのよ。
ついでだから足のポンプとストッキングも外したいな、と言ってみるが、「明日ね」と華麗にスルーされる。

しかし、清拭の最中に看護師さんが私の膝裏が擦り剥けているのを目ざとく発見。
血栓防止のストッキングが強力すぎて、わたくしのか弱い皮膚が軽度の床擦れ状態になっていたらしい。
そういや何だかヒリヒリするなと思ってたんだけど、管やら何やらで体を動かしづらくて確認するのも面倒だったもんで、全然気にしてなかったよ。
でもうさぎさんチームにとっては一大事で、すんごい心配してくれて、「暫くストッキングとポンプは外して様子をみましょう」ってことで1時間ほど下半身フリーにさせてくれた。
このまま外れないかなー、と期待してたんだけど、やっぱり歩けないうちは付けてなきゃダメってことで、傷に保護シートを貼って悪化防止したうえで、再びうざい下半身に戻されてしまった。ちぇ。

そしてこの後、うさぎさんチームの人がしょっちゅう現れては「膝の裏の傷みせてください」と布団をめくっていくことになる。
ズボンを履かない選択をした私グッジョブ。
たいした労力でもないけど、ちょこちょこ下げたり裾をたくしあげたりするの、お互いにめんどくさいもんね。

この後しばらく暇。
数独やったり、お見舞いに来てくれたおとん&おかんと喋ったり、昼寝したり。

17時、またもや教授回診。
いきなりバーンとカーテン開けて「変わりありませんね」ってだから誰なんだおまえは。
カルテ見てくれよ。膝裏が擦り剥けた以外は何ともないよ。
教授ってそんなに暇なのか?

17時半にダンナが来たが、20分くらい喋って18時発の駅行きバスに乗って帰っていった。
駅前の居酒屋で飲み会なんだとさ。
ちくしょー私も連れていけー。

18時20分、主治医が来る。
「明日診察して、大丈夫なら徐々に安静解除していきましょうね」とのこと。

18時半、夕食。
ごはん、炒り鶏、冷奴、ツナサラダ。
完食。たいへん美味しゅうございました。


この後消灯までひたすら数独。
食っちゃ寝の毎日なのだから、せめて頭くらいは使わないとな。

消灯前に「今日の夜間担当でーす」と挨拶しに来た看護師さんが、「ちょっとだけサービスね」と30分ほど足のポンプを外してくれた。
ビバうさぎさん!!
もう大好きだー。

縛ってきました。

2010年5月20日
6時、NST&胎児心音確認。今朝もグラフはだらーんだし胎児は腹の中を逃げ回る。

8時、他の人は朝食。
空腹に耐えながらワンセグで朝ドラを見ていたら、研修医が「点滴しますね〜」と現れた。
私の血管は細くて短いらしく、どこの病院でも針を入れるのに手間をかけさせてしまうのだが、今日は追加されたヘルプ二人を含め計三人に囲まれて揉んだりさすったり叩いたり、刺しては抜き刺しては抜き…と30分以上も悪戦苦闘。
結局上の人に電話で許可を得て、指定のものよりワンサイズ細くて短い針に変えてようやく入った。
「ここ数年で最大の難易度でした…」って言われちゃったよ。なんかすんません。


ここから数時間DSで暇潰し。
空腹がピーク。


14時、看護師さんが来て手術着に着替えさせてくれる。
黄色いエプロンみたいな手術着の下はふんどし状のT字帯&血栓防止の白いぴたぴたストッキング。
それに緑のヘアキャップをかぶった姿で車椅子に乗って手術室まで連れていかれ、たまたまエレベーターに同乗した見舞い客にぎょっとされてしまった。
好きでこんな格好してるわけじゃないんだよ…。

手術室は相変わらず殺風景。
小さな手術台に横たわり、心電図や血圧計をつけられ、麻酔に向けて背中一面消毒される。
胎児への影響がない部分麻酔で手術をするのだが、結果から先に言うと、この麻酔がいちばんしんどかった。
背中を丸めてまずぶっすりと局所麻酔。
これはたいしたことなくて、抜歯する時にする麻酔程度の痛みだった。
で、次に下半身全体に行き渡るように麻酔が入っていくわけだが、これがとにかく痛かった!!
見えないからよくわかんないけど、背骨に沿わせて針が這い上がっていくような感じで、「いででででででっ」と思わず腰を引っ込めて逃げてしまったくらい。
その時背後からぼそりと「そこじゃなくてもうちょいこっち」という声が。
どうやらベテラン麻酔科医の指導のもと、若造麻酔科医がやっていた模様。
勝手に練習台にするなばかたれー、とは言わなかったが伝わったのかも。
「やり直しますね」と改めて入ってきたのはそんなに痛くなく、ためらいもない感じだったので、たぶんベテランに代わったんだろうな。
やれやれ、と体の力を抜いて仰向けになると、少しずつ爪先から痺れてきた。
うはーなんじゃこりゃ、と思っているうちに、あれよあれよと胸の下まで痺れが広がる。
長時間正座した後、痺れすぎて痛覚が麻痺している状態が腹あたりまで広がってる感じ。
あんまり気持ちいいもんじゃなかったな。

ここで産科の先生が現れて手術開始。
「子宮頸管縫縮術」という小難しい術式名だが、要するに子宮をちょちょいと巾着結びにするもので、「なんかごりごり押されてるなあ」と思っているうちに終わってしまった。
手術開始と同時に流れ始めたゆずのアルバムが4曲目に入ったあたりで「はい終わり〜」って言ってたから、せいぜい15分程度じゃないかな。

ベッドに移されて左右に転がされながら着替えさせてもらい、ベッドごとMFICUに戻った。
血圧89-37、体温37.5℃。麻酔と手術の影響だな。


それから4時間ほどで麻酔が抜け、下半身の感覚が戻った。
でも「まだ頭を起こしたらダメ」と言われているので、ベッド上で左右に姿勢を変えるだけ。
両足首には血栓防止のためのマッサージポンプみたいなのが付いていて、プシュプシュうるさい。
鬱陶しい尿管カテーテルも明日いっぱい外れないそうな。
19時過ぎに水を飲むお許しが出たことだけが救いだけど、とにかく早く身軽になりたい…。
14時入院。

MFICUはナースステーションと一続きになっていて、ちょこちょこ様子をみる必要のあるハイリスク妊婦専用大部屋という感じ。
全9床がカーテンでひとつひとつ仕切られていて、それぞれのスペースがとても広くて明るい。
携帯使用OK。
「コンセントは自由に使って良い」と言われて示された枕元にはずらりと20口。壮観。
大部屋の体(てい)ではあるが一応ICUだから本来は医療機器用なんだろうけど、現実としては患者が持ち込んだ携帯やDSの充電に使われていることの方が多いらしい。
私もワンセグ視聴に備えて充電開始。
一応備え付けのTVもあるんだけど、「主電源を入れた瞬間から見る見ないに関わらず24時間300円」という酷いぼったくり仕様。
とりあえず見たいのは毎日欠かさない朝ドラと昼ドラなのだが、それと合わせてだらっと数時間適当に何か見たとしても50円分くらいにしかならない。
それで300円払うのはあほらしすぎるので、ワンセグでしのぐことに決めた。


パジャマに着替えたら、検温と血圧測定しながら入院・手術についての説明を聞く。
私を担当してくれる看護師さん達は「ウサギさんチーム」なんだってさ…いやマジで。
他にはパンダさんやぞうさんもあるんだと。
ここは小児科でなく産科だよな…?


そんなウサギさんチーム主任の看護師さんが、「14週だから無理かなー」と呟きつつNSTを持ってきた。
腹の上に機械をつけて子宮の張りが無いかを測定する装置なんだが、「そういえばちょっと腹が出てきたな」程度じゃ感知できるわけもなく、案の定グラフ紙にはなんの凹凸もない横線がだらーっ。
同様に胎児の心音確認も「まだ腹部からじゃ無理かなー」と言いつつ一応チャレンジ。
聞こえるのはザーザーという砂嵐っぽい音ばかり。
「これ、胎盤を流れてる血液の音なんですよ」「へー」なんて喋りながら粘ってたら、ほんの微かなじょわじょわじょわじょわ…と規則正しい音をキャッチ!
「おおー拾えたわー」と喜ぶのも束の間、10秒もしないうちにフッと音が消え、
「…逃げちゃいましたね」

胎児はまだ小さいので子宮の中に余裕があって、落ち着きなくちょろちょろと姿勢を変えている模様。
この後、探り当てては逃げられるのを3回繰り返した。
お疲れさん(笑)


そして車椅子で麻酔科まで連れていかれて説明を受け、産科に移動して内診。

「よく動いてるな〜おかげで写真とりづらいよ」

とぼやく先生。
貰ったエコー写真は超ブレブレで何が何だかわからなかった。

「問題ないね。じゃ明日手術がんばりましょう」と診察を終えようとした先生に慌てて
「あ、あの、土曜の血糖値の検査は…」
と声をかけたら、
「あー、何ともない何ともない」
とあっさり。
あんなに心配したのがあほらしくなるほどの流されっぷり…。


その後は特にすることもなく暇を持て余す。
17時にシャワーを浴び、部屋に戻って片付けや身支度をしていたところ、ダンナが登場。
ダンナの勤める会社からここ病院まで徒歩10分なのだ。ラッキー。

18時、夕食。
麦ごはん、とろろ、酢の物、鯖味噌、バナナ。
温かいものは温かく、冷たいものは冷たい。
ごはんが美味しい病院は好きだ。

19時にダンナが帰り、DSやったりワンセグでダイタイソーを見たりして暇潰し。
21時消灯。
なんと明後日の朝まで絶飲食だそうな。
消灯時に既に「あー小腹が空いた」などと思っていたというのに…
あと30時間以上も耐えられるのか私。
金曜に手術前検査に行ったら「血糖値が高い」と言われた。
血糖値の基準ってのが70~110で、私は111。
ぐは。たったの1オーバーかよ。
食事から2時間弱後の数値だし、寝たきりでろくに動いてないんだからこのくらい許容範囲なんじゃないんですか、って先生に尋ねたら、

「まあ妊婦はホルモンの関係で血糖値が高く出るものなんだけど、あんまり高いと妊娠糖尿病っていって、妊娠継続自体が難しくなってくるからねえ。それに、高血糖に慣れた胎児が産まれて胎盤から切り離されると、いきなり栄養不足の状態になるんで低血糖になっちゃうんだよね」

とやんわり脅され、翌土曜に再検査決定。


妊娠糖尿病 http://health.goo.ne.jp/medical/search/10M11200.html



翌土曜日の再検査は、空腹時に採血し、超甘いサイダーみたいなのを飲まされた後、1時間後と2時間後に採血してそれぞれのデータを見比べるというもの。

それにしても、結婚前は週に3日は飲み歩いていたし、退職してからも年に364日はビールを飲む毎日だったのに、健康診断や人間ドックや血液検査でただの1度もひっかかったことがないし、前回も含め妊娠時の検診でも血圧蛋白尿糖その他もろもろオールクリアで来ていたのに、何故今になってひっかからねばならんのだ。
まあ確かに上記のリンクの条件には該当しまくりなんだけどね。太いし35歳以上だし流産してるし運動してないし。
でも妊娠継続するためには手術しなけりゃならないんだよー。
頼むよーあほみたいな数値が出てくれるなよー。

そんなことを思いながら再検査を受けた。


「再検査の結果が悪かったら、子宮を縛る手術は中止。その場合は月曜に電話するから」と先生に言われていたので、昨日は1日中「電話来るな」とびくびく怯えながら過ごしていた。




結果、電話は無し。
はーびびったー。


そんなわけで、明日から入院で明後日手術決行。
手術に対する不安は全くないが、導尿担当の人が超絶テクの持ち主であることだけをひたすら祈る。

13w3d。

2010年5月11日 ゲーム
ってタイトルだけど特に変わりないし、毎日布団の中でDS三昧なのでその話でも。

立体ピクロスも楽しいんだけど、DQ9の宝の地図とクエストが非常にいい暇つぶしになってる。
宝の地図なんか隅から隅まですんごい丁寧に歩きまわってるよ。
前はさっさとボスのところまで辿り付きたくて「階段どこだ階段!!」って感じだったのにね(笑)

でも「最弱の棍の通常攻撃でハヌマーンにとどめを刺せ」ってクエストに苦戦中。
クリア済みの低レベルの宝の地図をぽいぽい捨てちゃってた過去の私のバカバカバカ。
ハヌマーンが出やすいLv10~20の地図なんか1枚もありゃしないよ。
新しくゲットしようにもキャラ全員が強くなりすぎちゃっててそんなレベルの地図が出てこないし、誰かから貰いたくとも通信目的で出歩くことができないし。
同じことでムキーとなってる人がけっこう居るようで、「Lv74の地図でハヌマーンが出現した」「Lvに拘らず手持ちの地図を地道に潰していけばそのうちひょっこり出てくる」という情報をネットで見かけたので、ちまちまちまちま洞窟探検し続けてるけど、膠着状態がもう5日も続いてる。
ブラッドナイトとイデアラゴンは見飽きたよ…そろそろ出てきてくれないかね。
やっとの初回検診。
今までは出血だなんだの診察が続いていて、「検診」が後回しにされていたのだ。
おかげで調べることが多くて、採血に行ったら10本も採られたよ。長かったぜ。

それにしても、大学病院は分業化されててスタッフがたくさんいて効率的だけど、建物が広いので移動が大変。

B1Fで採尿→2Fで経腹エコー→4Fで産科受付→B1Fで採血→4Fで診察→1F離れの入退院センターで説明→1F正面で会計

あんまり動いちゃいけないんだけどなー、でも何かあったらすぐ見てもらえるし、と病院内をうろうろ。
最近寝たきりで足腰が衰えてきてるので、超疲れた。


でも今回はエコーが2回あったので、胎児とのご対面時間も長くて楽しかった。
胎児は約20分ごとに寝たり起きたりを繰り返しているらしいんだけど、今回は運良く起きてる時間だったみたいで、姿勢を変えたり手足をつっぱったり、よく動いてた。
エコー写真も有料だけあって、いいアングルのを何枚ももらえた。
お気に入りは「盧山昇龍覇ーーーー!」みたいに高く拳をつきあげているショット。
拳の骨までばっちり映ってて面白かった。

診察の時にもらえた「産科超音波(胎児計測)検査報告書」っていうのも面白かった。
胎児のいろんな部分のサイズを測定した結果と、それが何週何日相当の成長具合なのかが記載してあるのだ。

CRL(座高)    46.9mm(12w0d以上) 
BPD(頭の直径) 18.2mm (11w5d)
FL(大腿骨長)   7mm(16w0d以下)
HL(上腕骨長)   5.6mm
FHM(1分間あたりの胎児心拍数) 162bpm

あとは現在の胎盤の位置の図解もあったなあ。
こんな細かいことまで判るなんて医学の進歩って凄いわ。

診察では「子宮口も閉じてるし、今のところは問題ないけど、これからどうなるか全く予測がつかないので早めに子宮を縛った方がいいです」と言われ、5月20日に手術することが決まった。
子宮の入り口のところを巾着みたいにきゅきゅっと縛るんだってさ。
入院期間は術後の経過次第で、何もなければ1週間程度、張りがあったりしたら産むまでコース。それだけは嫌ー。


で、助産師さんからこまごまとした指導を受けたんだけど、救急対応ありの24時間常勤医
滞在病院なので、何をするにしても普通の病院より高いんだってさ。
今回の手術は保険適応だから25万円程度で、これはダンナの会社を通じて限度額適用認定証を発行してもらえば80000円ちょいになるからいいんだけど、自己負担分の部屋代とか食事代とかその他もろもろが何かとかさむんだよねえ。
部屋代が凄まじいのよ。
手術前後に入れられる予定のMFICU(母体胎児集中治療室)は1日21000円だって!!
「できるだけ早く普通の部屋に移らせてください」と言ったんだけど、常に満床状態だから希望の部屋に入れることはまず無いと。
選択肢としては個室or4人部屋なんだけど、個室は21000円~68250円、4人部屋はトイレ洗面台付で全てベッドが窓に面してるタイプの部屋が1日5000円、トイレ洗面台無し窓際2ベッド+廊下側2ベッドのいわゆる「大部屋」がタダ。
4人部屋はどちらのタイプも大人気で「入れるかどうかは運次第です」とか言われたよ。
うちは庶民だし1馬力だから1泊20000円超も払えませんよ。
毎週買ってるロト6、来週あたり1等が当たらないもんかね。
そしたら迷わず68250円の部屋に入るんだけど。

夢みるのもほどほどにして、私が加入している生保会社に電話で問い合わせたところ、「給付対象になります」と言ってもらえた。はー良かった。
手術給付金・入院特約・女性特約を合わせると12~3万程度は給付されるかな。
ってそれだけじゃ全然太刀打ちできないがな。
だってここでひきしめておかないと、お産の時点ですっからかんになっちゃうかもしれないのだ。
問題全く無しの昼間分娩、5日目退院というエリートコースでも70万超えだってさ。ぎょえー。
こりゃなんとしても4人部屋にもぐりこまねば…。


今は自分の体や胎児のことよりも我が家が破産しないかどうかが気になってしょうがないよ(笑)
昨夜義実家より「GWどうするの」という電話あり。
ダンナが「忙しい。出勤かも」とばっさり帰省を断ってくれたのはいいが、
「でもGW中ばあちゃんちに行くんならこっちにも顔出して」 ※義祖母宅からうちまで車で20分
とか言いやがった。
私が寝たきりだと知りすぎるほど知ってるあんたが言うかね。


仕方なく電話を代わってもらい、妊娠を報告。
喜んでくれたが、今回も寝たきりでいなければならないことにモニョっていた。
改造手術したのに何で動けないの?みたいに思ってるようだが、それは私も同じだ(笑)


ま、もし来ても布団から起き上がるつもりはないし、ダンナに接待させとけばいいや。
夕食はお寿司でもとってもらおう。もちろん義父母のお財布から。
金曜の深夜、くしゃみをした途端に大出血。
前回の大出血から1週間も経ってないよー。

朝まで待って近所の病院に電話で指示を仰ぐと、「T大学病院で診てもらってください」とのこと。
T大学病院に電話して「水曜に行くことになってましたがこういう事情なので診ていただけますか」と尋ねたところ、ちょっとめんどくさそうな反応が返ってきた。
でも「以前かかってたので診察券はあります」と言ったら態度がころりと変わり、「気をつけて来てください」だって。ものぐさ事務め。


受付時間ぎりぎりの10時50分に到着し、診察室に呼ばれたのは13時過ぎ。疲労困憊。
診察室のドアを開けた瞬間「やっぱり縛った方がいいね」と言われる。
私まだ挨拶もしてないし座ってもいないんですけど…。

「前回の流産はやっぱり中隔子宮だけが原因じゃないと思うんだよね。進行流産だったんでしょ?狭いからってだけじゃなくて、やっぱり子宮そのものが弱くて耐えられなかったんだと思う。だから今回は16週で縛っちゃいましょう。今後は合併症の妊婦さんをたくさん診てる先生に引継ぐから」

…あのう…(笑)


先生がしゃべり終えるのを待って
「先週に引き続き昨日も出血して、地元の病院から『T大で早く診てもらえ』って言われたから来たんですけど」
と言うと、「あ、そうなの?じゃあ内診しようか」だって。伝わってなかったんかい。


心配していた胎児はすこぶる元気に心臓を動かしていた。一安心。
成長も順調。順調すぎて予定日が早まった(笑)
(8w~10wあたりでの内診で測定した胎児のサイズで予定日を確定するのだ)


で、診察室に戻った途端に言われたのが

「赤ちゃんは今は元気だけど、もし何かあってもこの時期はどうやったって助けられないから。薬も気休めにしかならないから一切出さない。出血してもこっちは対処の仕様がない。不安かもしれないけど、病院に来るのも内診するのも体に余計な負担をかけるだけ。とにかく止まるまで寝てなさい。流産になる時は必ず腹痛があるからすぐ判る。その場合は電話して指示を受けなさい」

と何ともクールなお言葉。
一瞬ものすごくショックを受けたけど、でもここまではっきり言われて、逆に腹が据わった。
今後腹が痛くなる時以外は一切動揺しません。ハイ。


こういう不安定な状況だから未だに義父母には妊娠を告げてないんだけど、そろそろ言っておかなきゃなー。
どうせ「GWどうするの?」って帰省を促す電話が来る頃だし。
GWどころか夏もたぶん行けませんことよ。残念ですわおほほほほほ。
あんまり動いちゃいけないので今日はおかんに車を出させた。

今日で不妊クリニック卒業。
出血はどうやら止まりつつあるようだが、「まだしばらく寝てなさいね」だってさ。

お産をする予定の病院(自宅から車で15分)への紹介状とともに「今回はきっと大丈夫。頑張って!」という励ましの言葉を受け取る。
お世話になりましたm(__)m


次は市役所へ行き、母子手帳を発行してもらう。
相変わらず激しくダサい。
ここに写真を貼りつけて晒したら、きっとみんな笑ってくれると思う。
それくらいダサいんだホントに。
そして紙おむつと使い捨てマスク1枚ずつを「おみやげです」とよこしてくるズレっぷりも以前と全く変わってなかった。


そしてお産をする予定の病院へ。
初診は予約が出来ないので覚悟していたが、それでも2時間半待たされ、へろへろで診察室に入ったら

「ここじゃ診れません。紹介状を出しますから、大学病院に行ってください」


って何でやねん!!
前回はポンコツ子宮でもちゃんと診てくれたじゃん!!


…というようなことをオブラートに包んで言ったのだが、「あなたの場合はハイリスクだから」とばっさり。

先生が言うには、中隔子宮は確かに治ってるから、「子宮内部が狭くて胎児が勝手に押し出される」という事態はもう無いだろうけど、ちょっと子宮の入り口が柔らかいので、子宮頸管無力症(腹痛や張りもないのに突然子宮口が開いて流早産になる)の可能性もある、と。
その場合は頚管を縛る手術をしなきゃならないし、早産を常に念頭において経過をみていく必要があるから、NICUのある病院で最初からしっかり面倒みてもらいなさい、ってことなんだって。

ええー。そんなこと一度も聞いたことないよー。
それに改造手術した時に「普通に妊娠できるよ、経膣分娩でいけるよ」って言われたから、出産までは超ノーマルなステップを踏みつづけるつもりでいたのにー。



先生「…で、T大学病院とK大学病院どっちがいい?」


…はは…2択なのね…。




そんなわけで、以前お世話になったT大学病院への出戻り決定。


帰りの車中でおかんに「手近でちゃちゃっと済まそうと思ってたのがそうもいかなくなったからへこんでるんでしょ」とズバリ言い当てられた。
くそう何故判る。
電車2回乗り換え+バスって激しくめんどくさいよー。
それに、こう遠いと何かあった時にさっと向かえないから却って心配だ。
ま、ドクターヘリがある病院だから、いざとなったら山Pご指名で。なんちて。
昨日夕方、トイレに行ったらガボッと出血。
ぎょえー。またかー。


腹痛が無いからこのまま流産ってことはないだろう、と頭では判っているのだが、ビジュアル的に非常に心臓に悪いし、こうなるとやはり腹の中の赤の心臓が動いてるかどうかがとても心配になってくる。

大急ぎで病院に向かい、診てもらったところ、



「赤ちゃんは元気ですよ。子宮のちょっと弱い部分が赤ちゃんを包む袋と摩擦して出血したんですね。止血剤だしますがら、とにかく安静にしててください」




…うわあ…なんか聞いたことあるセリフだー… il||li_| ̄|○il||lil





そんなわけで今回も寝たきり決定。
家事から解放されてラッキー、と考えるようにしよう。
3回目の年女…。


ビールも飲めないし、先週の土曜にダンナが親知らずを抜歯して以来腫れがおさまらないっつーんで、ここんとこずっと食事がお粥とか温奴とかロールパン+野菜スープとかいうまるで離乳食みたいなメニューばっかりだし(自分のだけを別に作るという選択肢はない。そんなめんどくさいことやってられるか)、いまいち「祭り!!」って感じがない誕生日。


せめて今日のお昼はおいしいものを買ってこよう。
体に悪そうなこってりがっつりしたものが食べたーい!!



ところで最近腹が減る時間帯になると「うう…なんかムカムカする…」程度の気持ち悪さに襲われる。
ちょっとでも何か口にするとけろっと治まるんだが、これは単に空腹で胃が悲鳴をあげているだけなのか、それとも俗に言う「食べづわり」ってやつなのか。
おかげで一日中何か食べてる気がする。
それでも通常より2Kg減。
妊娠して酒を止めたせいだ。
こういう時、通常の自分がいかに酒でカロリーを摂取していたのか思い知らされるわ(笑)

娼婦と淑女。

2010年4月5日 TV
娼婦と淑女  http://tokai-tv.com/ss/



来ましたよ~東海TV全開って感じのベタなドロドロ昼メロ。

ボサボサ髪に薄汚れた格好のアダチユミちゃん演ずる紅子が病気の妹に卵と米とリンゴを差し出す。
その横で泥酔親父が一升瓶ぶんなげてガチャーン!
かあちゃん号泣。

「アタイは光に向かって飛ぶ蛾だ…こんな暮らしからいつか這い上がってやる…!」

そんな紅子が自分とそっくりな顔をした子爵令嬢の凛子(これもアダチユミちゃん)と出会い、ちょっとした友情が芽生える。


次期当主である凛子を殺害し、爵位を継ぐことを狙う妾腹の義弟も登場。
野心あふれる執事と共謀し、凛子の服用する薬を毒とすりかえる。
そんな中、凛子は望まぬ結婚を祖母から命ぜられ、幼い頃から面倒をみてくれていた兄のような存在の真彦への恋心を捨てることができず悩む。

覚悟を決めた凛子は真彦の前でスルリと着物を脱ぎ捨て「…抱いて…!」
窓に叩き付ける大雨、そして雷鳴がドドーン!!





…あまりにもベタすぎて目が離せません(笑)


毎日の楽しみになりそうです。
先生「あー大丈夫大丈夫、お腹の中にちゃんといますよ。ほら心拍見えたでしょ」



チカチカ点滅するのをこの目で確認。
胎嚢30.9mm、胎芽9.2mmの標準サイズに育っておりました。



出血については「びらんだね。出血もアクティブじゃないから大丈夫ですよ」だって。
血流の増加によって子宮の入り口の部分が充血して柔らかくなるから、ちょっとした刺激で出血しやすくなるんだと。
「アクティブじゃない」っていうのは、数日前の出血の残りがだらだら出てきてるだけで、今現在出血してるわけじゃないってことらしい。
つまり子宮の中からの出血じゃないから問題ないってことか。



2週間後にもう1回診てもらって、その時に転院の紹介状を受け取ることになった。



最後に「そろそろ母子手帳もらっておいてね」と言われて大変びびった。

ええええええ?!
前回は9週越えてからやっと「取りに行っていいよ」ってお許しが出たんだよ!
いくらなんでも早いよ!まだ7週じゃん!!何かあったら嫌じゃんかー!!

…とひとしきり動揺してから「…再来週の診察の後に貰ってきます」と言っておいた。
今の私には7週で母子手帳をもらいに行く勇気はない…。



ま、今のところは順調で安静の必要もないということなので、とりあえずは一安心。



会計を済ませ、クリニックを出たところでおかんから「昼ごはん食べに行こう」と電話。
地元駅でおかんに拾ってもらい、ショッピングモールへ向かいながらいろいろ喋っていたら



おかん「あのね、○○ちゃん(私の弟のお嫁さん)が妊娠したんだって」



…何だこの流れ(笑)

12wあたりまでは黙っておくつもりだったけど、こう来たら言った方がいいかな、と方針変更。



おかん「あと4日で6wって言ってたかな。つわりがひどくてもう大変なんだって」
   私「ありゃー、かわいそうに。私はなんともないけどね」
おかん「…え?」
   私「実はわたくしも妊娠いたしまして。○○ちゃんとは2w違いだね」
おかん「えええええええええええええええ?!」



おかん動揺しすぎて赤信号なのに発車。
頼むよあたしゃ今死にたくねえだよ。



そしておかん早速はっちゃけモードに突入。
子供服売り場でちっちゃなスカートを手にとって「いやーん可愛い」とかなんとか言いながらニヤニヤしていたので、
「今から散財してどうする。今後物入りな時期は弟のところと私のところと悉く重なるだろうから、しっかり貯金しておくように」
と言い含めておいた。
近所でやっていた桜祭りを覗いて、屋台のたこ焼きを食べて、新しく出来たケーキ屋さんでチーズケーキを買って帰った。

そしたら出血。



この時期にはよくあるどうしようもないことで、とにかく寝てるしかないってのは経験上わかってるんだけど、それでも頭の中の考えが負の方向に行っちゃうんだよね。
しかも『手術したからもうカンペキな子宮!トラブルなんて起こるわけない!』って勝手に思い込んでたもんだから、反動で余計にへこんだよ。


火曜日の診察が待ち遠しかったけど、今はすごく怖い。
無事心拍確認できるといいなー。


それにしても「安静っていうのは寝たきりのことなんだよね!座るのは安静じゃないんだよね!」と自主的に思い出し、張り切っていろいろやってくれるダンナで良かった。
ロト6を同じ数字で買い続けているのだが、1年くらい全く当たらなかったのに、3週間前に1000円、そして今週も1000円当たった。

ツキの波が来てるのかも。



今無性にパチンコやりたい。やらんけど。

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